「飛松陶器」のランプシェード ~niguramu(にぐらむ)より vol.30~

今日のひとしな
2016.06.30

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焼き締めされた白い磁器のランプシェードは、日中の光と影が白と黒に浮かび空間を引き締め、電球に明かりを灯せば、柔らかな空間と濃淡のある光の造形を楽しめます。

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磁器の鋳込み型を主にした制作活動をおこなう「飛松陶器」こと、飛松弘隆さん。緊張感のある作品をつくりだす方なので、さぞ気難しい人なのだろうと想像してしまいそうですが、気さくで面白い方。名前から「トミーとマツ」が頭から離れないので、勝手に「トビー」と私だけですが呼んでます。ごめんなさい飛松さん……

そんな飛松さんは芸術肌でありますが、話を聞いているとかなりの職人気質。「泥漿(でいしょう)鋳込み」という、最近ではあまり行われない方法で製造しているのですが、これは泥漿(加水して流動性を増した磁土)内の水分が石膏型に吸われてゆき、時間を置くことで内側に皮膜が形成され、その皮膜がランプシェードの形となります。気温、湿度、型の乾燥具合、泥漿の状態などに敏感に影響を受けるので、データだけでなく直感にも頼らざるを得ない難しい工程です。

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また、鋳込みをする石膏型の形や構造からも、製品までの成功率が違ってくるそうで、成功精度を高めるための変更など、その作業はまさに職人の仕事。

ただ、石膏型製作は職人仕事だけではありません。型を偶数ではなく奇数で組み合わせて製作することで、ランプシェードの表面に奇数個のバリ(合わせ目の突起)を作り、あえて不安定感と緊張感を持たせるという独自の理論を表現する手段としても、大事な役割を担っています。

「飛松の飛松による飛松のための製法」(どこかで聞いた様な……)になっている、「飛松陶器」なのではないでしょうか。

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初めて作ったランプシェード「Slim Stick, Odd line」から、違うタイプの照明が生まれ、最近ではカップやボトルにも、奇数のバリがある「Odd line」が取り入れられて、新たな飛松ワールドが始まっています。

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飛松陶器
ランプシェード ¥21,600~37,800(税込)


さて、これで「niguramu」のコラムは終了です。1か月間ありがとうございました。これからも自分達の信じた商品を紹介していくお店でありたいと思っています。機会がございましたら、金沢の実店舗へもお運びくださいね。

niguramu ~BRANCH Shop~

日本各地から日用品、雑貨、器、アクセサリーをセレクト。連載コラムの執筆は、店主の辻 喜代司さんと宮嶋ヒロコさん。

 

石川県金沢市高岡町18-13
TEL:076-255-3546
11:00~19:00 火曜定休
http://www.buk.jp

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