【喪服_DAY1】大人のブラックフォーマルワンピース

おしゃれさんコーディネート
2021.04.09

今日から3日間「おしゃれさんコーディネート」を担当させていただく「Daja」の板倉直子です。
突然ですが、皆さんはどのようなブラックフォーマル服を選ばれているのでしょうか?
ここ数年、お客様から喪服についての相談やリクエストをいただくことが増えてきました。
普段はカジュアルな洋服を着ることが多いからこそ、フォーマルな装いも自分らしさを大切にしたいと思っています。

今回も3日間連続、4/9(金)~4/11(日)に渡ってお届けします。
【DAY1】と【DAY2】は喪服について、【DAY3】では涼やかな着心地の春のワンピースをご紹介します。


この日の撮影場所は、島根県松江市にある老舗和菓子店「風流堂」の茶室「五風庵」。
心地よい緊張感に包まれた和の室礼の中には、普段とは違う特別な空気が流れていました。


喪の席では正座をする機会も多いので、座っても足元が気にならないロング丈のワンピースが重宝します。


「Daja」では数年前から「Crespi(クレスピ)」というブランドに別注して、オリジナルで喪服用のワンピースを作っています。このワンピースは、ウエスト部分の切り替えがお腹周りをカバーしてくれるので、座り姿も上品にまとまります。


パールのネックレスが美しく収まる首元のデザイン、ウエストの切り替え、そして肘が隠れる長さの袖丈にもこだわりました。


年齢や、厳かな場の雰囲気に合うよう、ワンピースの丈は長めです。
身長165センチの私にも合うロング丈、そして小柄さんにも合うやや短い丈をご用意しています。


ロングのほうの着丈が117センチ、やや短いほうが107センチ。
微妙な着丈の具合は、最終的に丈上げのお直しで調整するのが良いと思います。


3~4年前の話ですが、久しぶりの法要で数年ぶりに喪服を着たところ「あれ?」と思ったのは、ワンピースの丈の短さでした。
買ったときには普通に着ていたのですが、10年近く経つと体型や好みが変わり、似合わなくなっていて愕然としました。
それから丈の長い喪服用のワンピースを探したのですが、なかなか見つからず途方に暮れてしまい、自分の中での「喪服問題」が勃発しました。

以前は東京へ出張に行く度、時間があれば百貨店などのブラックフォーマルコーナーを覗くようにしていたのですが、私の欲しい丈にはなかなか出会えません。
そこで、自分が着たいと思うフォーマルワンピースを作りました。
更に最近もう少し長い丈が欲しくなり、10センチ長い丈も作り、これでやっと私の喪服ワンピース問題は無事に解決。
数年の間に似合う丈がどんどん変わってきていることに我ながら驚くばかりです。
この経験を踏まえて、普段着ない喪服こそ年に一度は見直すようにしています。


法要の時にはお客様にお茶出しをすることも。
黒いエプロンもいざという時のために忘れずに用意しておきたいですね。



このエプロンは、普段は洗い晒しで使っているリネン素材のもの。
喪服に合わせる時は、きちんとアイロンをかけて用意しておきます。


一般的に喪服用のワンピースは半袖のものを多く見かけますが、この「Crespi」のワンピースは肘が隠れる七分丈。
腕が見えすぎない袖丈は、お茶を入れる所作を美しく見せてくれるだけではなく、エアコンによる冷えも防ぎます。


喪服にはシンプルなローヒールのパンプスを。
私がフォーマル用に使っているのは「FABIO RUSCONI(ファビオルスコーニ)」のラウンドトゥパンプス。


喪服のルールは、正喪服として着る場合はワンピースの上にジャケット。
アクセサリーを着けるとしたら、パールのネックレスとイヤリング。
ネックレスは40センチくらいまでの長さが、バランスが良さそうです。
バッグは布製のハンドバッグ、靴はなるべく光沢のないものを選びます。
法要などでは動きやすいパンツもあると更に便利です。


喪服の出番は急に訪れるもの。
普段着ることがない喪服は、久しぶりに着ても違和感がないよう、たまに袖を通してチェックする習慣をつけることをおすすめします。
定期的に見直しておくと、いざというときも慌てず心を落ち着かせて静かにお見送りすることができます。


今回、法要のお茶菓子として用意したのは「風流堂」の「朝汐」という白い小ぶりなお饅頭。
今から100年ほど前に「風流堂」の先代によって考案されたこのお菓子は、岩肌に打ちつけられた日本海の大波が白い泡となって散っていくさまが表現され、「朝汐」と名付けられたそうです。
それ以来、このお菓子は松江を代表する和菓子となり、地元では広く親しまれています。
大和のつくね芋と北海小豆を使用した薯蕷(じょうよ)饅頭、餡はあっさりとしたこし餡。
とてもシンプルなお饅頭ですが、その奥深い美味しさは格別です。
https://www.furyudo.jp/


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ブラックフォーマルワンピース
「Crespi」
¥22,000 ( tax in )

ベルギーリネン バッククロスエプロン
「nisica」
¥15,400 ( tax in )

ラウンドトゥパンプス
「FABIO RUSCONI」
¥26,400 ( tax in )

バッグ、アクセサリー:私物


photo:伊東昌信


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