〜総合美容食の海藻をバリエーション豊かに楽しむ献立〜 茂田正和さんの食べる美容 料理教室レポートvol.12【後編】

食べる美容 料理教室
2026.05.02

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“いつも調子の良い肌”を保つために、化粧品開発とともに食からのアプローチを提案しているOSAJIブランドディレクター 茂田正和さんによる料理教室。季節ごとの肌悩みのケアに適した食材を主役に、国内から海外まで旅をしているような気分を味わえる料理はホームパーティなどでも喜ばれること間違いなし! 2クール目の最終回を飾るのは、海藻の魅力を多彩なアレンジで引き出した“茂田さん流の沖縄料理”です。


「日本国内の海藻の養殖は結構盛んなのですが、その背景には磯焼けという昆布やワカメなど浅い海に生息する海藻が著しく減ってしまう現象があるんです。海藻は大気中のCO2削減にもかなり貢献しているため、磯焼けは地球温暖化にも大きく影響します。また海の生態系が崩れて、昔は食べられた魚が食べられなくなってきていたりします。この磯焼けをなんとかしようと、シーベジタブルという合同会社が中心となって海藻の養殖を推し進めていまして、僕も一緒にいろいろな取り組みをさせてもらっています。一つは、彼らが養殖した海藻から化粧品原料を作るプロジェクトです。ただ、彼らのいちばんの願いはもっと海藻を養殖したい、海藻の需要を増やすことなんですね。でも海藻がそこまで多くは食べられていないというのが彼らにとっては悩みの種なので、食としての需要を増やすための取り組みも僕は一緒にやっています」


海藻料理はすっかり得意分野となったそうで、後編では海藻の食べ方の幅がさらに広がる主食と副菜の2品を紹介します。

 

ひじきと鴨のジューシー(炊き込みご飯)


食物繊維やミネラル、水溶性食物繊維のフコイダンが豊富なひじきをはじめ、鴨ロース、人参、椎茸、よもぎが入った具沢山な炊き込みご飯。

「薬膳の世界だと、牛肉や鶏肉、ラム肉は体を温める温性に分類されますが、豚肉と鴨肉は熱を冷ます涼性なので、今日のレシピは夏までばっちり使えますよ」


軽く温めたフライパンに太白ごま油を引き、塩をふって10分くらい置いた鴨ロースを中火で焼く。皮目を下にしてきつね色になるまでしっかり火を入れ、旨みのある脂を出すのがポイント。焼き色がついたらフライパンから下ろし、アルミホイルで包んで余熱を入れる。


フライパンの鴨ロースの脂をそのままにして、1cm角に切ったにんじんと椎茸を入れて軽く炒め、火を止めてからみりんと醤油を加えて絡め、バットに取り出す。ご飯釜に研いだ米と水を入れて、粉鰹、塩を加えて軽く混ぜ、乾燥ひじき、炒めたにんじんと椎茸をのせて強火にかける。沸騰したら弱火にして10分炊く。

炊き上がったご飯を蒸らす前に、2cm角に切った鴨ロースをのせてよもぎを手早く散らす。蓋を戻して10分間蒸らして完成。

 

うどとあおさのチャンプルー


ボウルに卵を溶き、砂糖、塩、あおさを加えて混ぜる。温めたフライパンに太白ごま油をひき、短冊切りにしたうどを中火で炒める。


うどに火が通ったら豚ばら肉をほぐし入れて炒め、木綿豆腐を手で崩しながら入れて中火のままさらに炒める。


豚ばら肉、木綿豆腐に火が入ったら、みりん、醤油、粉鰹を加えて軽く混ぜ、最後にあおさを加えた溶き卵を回し入れて、さっと炒める。

泡盛に島とうがらしを漬けた沖縄のピリ辛調味料「島グース」は、沖縄そばの味変としてよく知られる沖縄名物。チャンプルーにも数滴かけると、いっそう風味がアップします。

「こういう沖縄料理の食材って気軽に手に入る?と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、わしたショップという沖縄県物産公社が運営するショップが全国の主要都市にあります。昨日僕も銀座の本店に行きましたが、今日使ったものの多くが買えます。オンラインショップもあるようなので是非のぞいてみてください」

そして新生活によって、肌の不調だけでなくメンタルも不調に陥りやすい4月は、腸内環境を整える食養生が転ばぬ先の杖に。

「“脳腸相関”という言葉があって、これは脳と腸が互いに連携して働いていることを指します。強いストレスがかかった時って、お腹を壊したり頑固な便秘になったりしますよね。なのでその逆、食によってお腹の調子を普段から整えてあげると、緊張が和らいだり気持ちが安定しやすくなると言われているんです。食物繊維たっぷりの海藻で腸内環境を良好に導く献立は、ご自身はもちろん家族のケアにも役立つかと」

美容にも健康にも環境にも良い、こんなウィンウィンな話はそうないと思うので、これを機に皆さんが海藻を口にすることが増えたら本当に欲しいです! と締めくくった茂田さん。
来月からは、3クール目がスタート。梅雨の不調を防ぐためのポイントが詰まった回となりそうです。気になった方はぜひ次回の概要をチェックしてみてください。


photo:小松原英介 text:石塚久美子

 

『食べる美容』


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【食べる美容 料理教室 Vol.13 開催概要】
5月|梅⾬に向けて巡りを促す献⽴

新しい生活にも慣れ始め、ようやく心身ともに落ち着きを取り戻してきたタイミングで訪れる梅雨。陽を浴びる機会も少なく、なかなか気分が冴えない季節です。美容面では、低気圧による血行不良やむくみ、すみん不足が重なり、一年の中で「クマ」がもっとも目立ちやくなります。今回は、自律神経を整えて血行を促す食材「鰹」を中心に、梅雨を健やかに乗り切る献立をメキシコ料理のエッセンスを加えてご提案します。

食材/鰹

献立
・明るい肌色に導く“鰹のセビーチェ”
・むくみを軽減する“アボガドと蛸のタルタル”
・目回りの血色を良くする“赤海老とインゲンマメのスープ”
・自律神経をケアする“鰹のレアステーキ”

開催日時
2026年5月16日(土)11時〜13時30分〈10時45分開場〉
講師:OSAJIブランドディレクター / 茂田 正和
開催場所|釜浅商店(包丁売場4Fイベントスペース) 東京都台東区松が谷2丁目24−1
受講料:10,000円(税込)ドリンクご利用分は別途頂戴いたします。
定員:各回24名
応募方法:Peatixにてお願いいたします。
※料金(材料費、講習費、実食分)の費用となります。
持ち物等:手拭き、筆記用具、エプロン
注意事項:当日は記録のため撮影が入ることがございます。4名様1組のお席で、複数人での共同作業がございます。ご同伴者がいらっしゃる場合は、ご予約の際に備考欄へその旨をご記載ください。人数によっては、お席が別々になる場合がございますことご了承くださいませ。

Profile

茂田正和

Masakazu Shigeta

音楽業界での技術職を経て、2002年より化粧品開発者の道へ。皮膚科学研究者であった叔父に師事し、肌にやさしい化粧品づくりを追究する中で、健やかな美しさにとっては五感からのアプローチも重要と実感。2017年、スキンケアライフスタイルを提案するブランド「OSAJI」を創立、ブランドディレクターに就任。2022年には、香りや食から心身を調律するOSAJIとレストランの複合ショップ「enso」(鎌倉・小町通り)を手がけ話題に。同年9月、初の著書『42歳になったらやめる美容、はじめる美容』(宝島社)を出版。2023年は、日東電化工業のめっき技術を活かした器ブランド「HEGE」のプロデュース、そして日東電化工業より分社化された株式会社OSAJIの代表取締役に就任と、自身にとって大きなターニングポイントの年となった。

Instagram : @masakazushigeta
https://shigetanoreizouko.com/

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