【岐阜の旅】まちの図書館で、旅がもっと豊かになる「みんなの森 ぎふメディアコスモス」

地元のおしゃれさんが 案内する 小さな旅
2026.05.30

日本のほぼ中央に位置する岐阜県。街の中心に長良川と金華山がある岐阜市は、清流の恩恵を受けたまち。水道水までおいしいと言われるほどで、その水を活かした食の名店が市内のあちこちに根付いています。街から山が近く、街なかなのにどこかのんびりした空気が漂うのも、岐阜市ならではの魅力です。
そんな岐阜市を中心に長良川流域の観光とまちづくりに取り組むNPO法人ORGAN。運営する「長良川デパート」「和傘CASA」店長の河口郁美さんが連載の前半を。ORGANのスタッフで、社内随一の食べ歩き好きライター、おくむら裕美さんに後半を担当していただきました。是非、次の旅の計画を立ててみてくださいね。


photo&text:おくむら裕美



岐阜市の中心部に2015年にオープンした複合文化施設「みんなの森 ぎふメディアコスモス」。
岐阜市立中央図書館を核に、交流スペースやギャラリーなどを備えたこの施設は、建築家・伊東豊雄氏の設計。オープン以来多くの人をひきつけています。市民からは愛を込めて「メディコス」と呼ばれています。



まずは、2階の図書館にあがってみてください。
岐阜県産のヒノキを組んだ天井が波打って、幾何学的な美しさに見とれます。
目を引くのが、天井から下がるいくつもの大きな白い傘状の「グローブ」です。岐阜の特産品・提灯のあかりを思わせる、やわらかな光。日中は自然光を、夜間は照明を、柔らかく拡散して、どの位置にいても本が読みやすくなっています。


この空間は、見た目の美しさだけでなく、過ごしやすさまできちんと設計されています。
天井から下がる「グローブ」は、やわらかな光を落とすだけでなく、建物内に自然な風の流れを生み出し、室温を調整する役割もあります。


グローブの下やテラスなどに居場所が点在していて、思い思いに過ごせるつくりになっています。壁の少ない広い空間ですが、小さな部屋にいるようにも落ち着いて過ごせます。


座る・立つ・寝転ぶなど、どこにいても自然と居場所が見つかる──この設計の考え方は、1階や外の広場・並木道にいたるまで、行き渡っています。


週末にはよく、広場でマルシェなど多彩なイベントが行われているので、タイミングが合えば賑やかな楽しみ方もできますね。施設のイベントカレンダーから事前に情報をチェックできます。

少し個人的な話をすると、メディアコスモスができてから、私自身の暮らしも変わりました。気軽に本を探しに行くことが増えて、面白いイベントがあれば足を運ぶようになって。
まちに図書館があると、日々の時間の使い方が豊かになると、身をもって感じています。


それ以来、旅先でも気になる図書館があると立ち寄るようになりました。いい図書館がある町はゆっくりしたくなる空気があって、暮らしている人もどこか誇らしげです。

旅先で、地元の人と同じ空気を吸いながらしばらく過ごす。そんな少し贅沢な時間が、旅を思い出深くしてくれます。


おなかがすいたら、広場を抜けて向かいの岐阜市役所へ。2階にある「市役所大食堂」は、市役所職員だけでなく、誰でも利用できます。土日や夜も営業しているので、ふらっと立ち寄れるのも魅力です。

カレーで有名な「エリックサウス」の母体が運営しており、本格的なカレーが楽しめます。写真は、期間限定メニューの「チキンビリヤニ」です。


岐阜市名物の「冷やしたぬきそば」や「天ぷら中華」ほか、岐阜県内の名物もいろいろ味わえて、旅の途中にうれしい場所です。


「冷やしたぬきそば」(写真:左奥)
関東風の天かすと関西風の油揚げが両方のっていて、東西文化が交わる岐阜らしいハイブリッドなソウルフード。甘辛いつゆと油揚げ、わさびが特徴です。メディアコスモスの近くには冷やしたぬきそばの人気をけん引するお店が複数あるので、食べ比べもおすすめ。

「天ぷら中華」(写真:右手前)
大正時代から続く岐阜市の隠れたソウルフード。和風だしの中華そばに大きな海老天をのせたもので、ラーメン店ではなく食堂で生まれた一品。老舗の町食堂の何軒かに残る、地元でも知る人ぞ知る存在です。


「漬物ステーキ」
岐阜県北部・飛騨地方の郷土料理。雪深い土地で保存食として親しまれてきた漬物を鉄板で焼き、卵や削り節をからめていただきます。地元では「つけステ」と愛称で呼ばれています。


食後は、同じ市役所の17階展望室へ。メディアコスモスを上から眺めると、建物の造形があらためてよくわかります。視線を遠くに向けると、長良川と金華山がすぐそこにあることに気づきます。
町と、美しい自然が近くて、過去には、メディアコスモスにトラフズク(フクロウの仲間)が飛来していたこともあったんです。


川原町エリアと岐阜駅の中間に位置するぎふメディアコスモスは、観光の動線にも組み入れやすい場所です。
移動の途中に寄るもよし、ここを目的地にするもよし。岐阜に来たら、ぜひ一度、市民のように過ごしてみてください。

 

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みんなの森 ぎふメディアコスモス

岐阜県岐阜市司町40-5
TEL:058-265-4101
開館時間:9:00〜21:00(中央図書館は〜20:00)
休館日:毎月最終火曜日、年末年始
https://g-mediacosmos.jp
 
 MAP:D

日本、〒500-8009 岐阜県岐阜市湊町45

日本、〒500-8009 岐阜県岐阜市玉井町6 CASA stella

日本、〒500-8043 岐阜県岐阜市伊奈波通1丁目8

日本、〒500-8076 岐阜県岐阜市司町40−5

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