10年後も定番にしていたいステンカラーコート

おしゃれさんコーディネート
2020.03.06

~「madrigal(マドリガル)」春の着こなし~


1週間特集、最終日の今日は、「10年後も定番」にこだわった「soutiencollar(ステンカラー)」のコートとジャケットのご紹介です。

暖かいと感じていたウールのコートが、なんだか急に重たく感じた日。そんな日は、コートの衣替えのタイミングですね。以前の記事でもご紹介していた「シェルブールコート」 が、今季も出来上がりました。まずは、その仕上がりをご覧くださいね。


1960年代に流行したフェミニンなコートに代わって、今を感じるメンズライクな、でもいろいろなコーディネートが楽しめる女性のための「ステンカラーコート」に仕上がりました。

シェルブールコート ¥73000+tax / soutiencollar(ステンカラー)

 


メンズものを着たような……そんな気分も味わえますが、全体のシルエットを大きめにしたのではなく、華奢に見せたい肩回りは小さく見えるように作り、逆に丈は長くしています。


縫製はすべて紳士服を縫うテーラーの熟練職人が、丹念に一着ずつ仕上げています。


高級生地バーバリークロスをふんだんに使い、水牛のボタン、内ポケットにはオレンジの細いパイピングと、ディテールにもこだわっています。


印象的なコートの ”後ろ姿”。その象徴であるベントは、かなり深めになっています。熟考されたシルエットにより、シンプルな中にも絶妙な空気感があります。そのため、メンズライクでありながら、かたすぎない柔らかさを併せ持ち、あらゆるコーディネートに合わせていただけます。

幅広いコーディネートができるから、日々愛用していつの間にか定番コートに。年々着ることで生地がクタッとなじみ、そしてシルエットに丸みが帯びてくるまで……。雨の日にも風の日にも心強い「シェルブールコート」です。


洋服選びでいつも心に留めているのは、今の自分に合っているのかどうか。10年先も愛せるものかどうか、その時特別感を感じているかどうか。それを基準に商品を見ています。「soutiencollar(ステンカラー)」が作る洋服は、こんなのがあったらいいな、素敵だな、きっと10年後も愛着の服になっている、そんなふうに思えます。

そして、いま製作中の「Carlyle(カーライル)」ジャケットも、そんな一着になりそうです。いざという時に必ず頼りになるのが 「ライブラリアンジャケット」(以前の記事をご参考くださいね) なら、「カーライル」は2着目に欲しいジャケット。3シーズン対応で、黒の次に1枚は持っておきたいグレーのジャケットです。


こちらはデザインの第一サンプル。ここから、着丈やシルエットに手を加え、生地もかわります。


生地選びは、快適なストレッチ性で着心地が良く、吸水速乾性があり型崩れしにくいようなもの。メランジ感のあるマットな表面感がカジュアルにもきれい目にもこなせる万能な中肉厚のもの。


生地に合わせて選ぶボタンは、本水牛のもの。マットな中にも自然なニュアンスがあって、さりげないながらもジャケットの良いアクセントに。


選ばれた素材が、立体的な型紙、繊細なディテールにのって、こだわりの「カーライル」ジャケットが出来上がります。


そして、こだわりは表だけでなく、裏側にも……。表と裏、ひっくり返してみました。裏の仕様は、本台場仕立てです。これは、メンズの仕立てスーツに見られる作り。「シェルブールコート」もそうでしたが、「soutiencoller(ステンカラー)」が作る服の裏には、いつも惚れぼれ。

先日ムジーク店のお客様からもこんなお話を伺いました。「母が昔、服を作っていたの。若い頃から、自分で買ってきた服を見せていたのですが、それを手に取った母は、裏の作りを見ながら『服は裏の仕上げが大事』とよく言っていたのを思い出します」。そのお客様と、しばしの間、服の“裏”トーク……。


「カーライル」ジャケット は、マシン縫いでは絶対にできない、ハンドワークが随所に散りばめられています。内ポケットは、通常なら、横に真っ直ぐなポケット。でも、「カーライル」のポケットは微妙にカーブがつけられています。そのカーブに沿って縁の部分を、まるで手で細いこよりを縒(よ)るように丹念に仕上げていく地道な作業(もみ玉ポケットと言います)。決してミシンではできなくて、職人さんも数少ないそうです。出来上がったポケットは、微笑みの口元のように、口角が上がっているようにも見える、入れる手に優しいポケットになっています。


本台場仕立ての裏地は、ポケットのデザインに合わせてアールを描いているため、手縫いで仕上げられています。脇布もついていたりと、裏の作りにもこだわりがいっぱい。だから、 ジャケットを脱いだときにも満足感が。


シルエットは、雰囲気やコーディネートがしやすいかなどを決める重要なポイント。丈を少し長くウエストの絞りをゆるやかに……。これから10年後まで愛用したい、そんなジャケットのシルエットへ。


襟元のワンポイントには、エンブレムのピンバッチ。これは、フランスビーズ刺繍のオートクチュールの技法でできているんです。「カーライル」ジャケットのために作られた中から、グレーのジャケットに合う1色を選びました。

随所にトラディショナルスピリットにこだわり仕立てられた「カーライル」ジャケット。ぜひ楽しみにしていてくださいね。

「Carlyle(カーライル)」ジャケット  ただいま製作中 / soutiencollar(ステンカラー)

 

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