築年数90年を超えた実家の古民家をフルリノベーション!古き良き素材を生かし、一部に新設も取り入れて甦った住まい(石川県)

Comehome!
2023.08.15

※Come home! webに掲載された記事を転載しています

築90年の実家のリノベーションに挑みました
なるべく既存の部分を残しながら

元の家の空気感や雰囲気が残る家に!
間取りは不便さを感じていた部分を改善
〈「ヤマダタッケン」スタッフ・Mさんの家〉

石川県の工務店「ヤマダタッケン」のスタッフであるMさんが、約90年前に建てられたご実家の古民家をリノベーションしたと聞き、取材しました。時の流れを感じる古材や、手すりに囲まれた吹き抜けに目を奪われる空間ーーそれが、この家です。古い日本家屋の持つ趣はそのままに、より魅力的に生まれ変わりました。

入社前は、家をもつ事があれば新築でと思っていたというMさん。働き始めてからは、「古い家の持ち味の素晴らしさや、空家問題に関して勉強する機会もあり、実家を見る目線が変わったことで古さを活かしたリノベーションをしたい、面白い物ができそうと思うようになったんです」

新築から中古住宅のリフォームまで幅広く対応できる確かな技術があり、国内外、新旧を問わず深い見識に裏打ちされた家づくりに定評のある「ヤマダタッケン」。Mさんがそこで得た経験を生かしリノベーションに挑んだことで、唯一無二の空間として甦った室内を見せて頂きましょう。

MY HOME DATA
建物/中古戸建て(築 約90年)
延べ床面積/約200㎡(60坪)
施工/株式会社ヤマダタッケン

1階LDKは細切れの和室を繋げて広々と
天井は太い梁を生かし、吹き抜けで開放的に

大きな吹き抜けを設けた室内は、まるで時代を超越した空間に入り込んだかのよう。2階にいても、1階にいる家族の様子が把握できるようになりました。室内の壁の大部分はペイントで仕上げ、窓からの光が美しく映える空間に。

リビングの引き戸は以前の家の玄関扉を活用したもの。 LDKの床はアルダーの無垢材に。

昭和ガラスを再利用して、新たに造作したリビング扉。「近所の集会所の古い木製扉を建具屋さんにも見てもらい、デザインの参考にしました」(Mさん)。

吹き抜けがあることで、室内全体が明るくなりました。アンティークの革張りのソファやレトロな照明・ラグなどがよく似合います。

階段下の下がり壁には床の間の床柱を利用。柱や天井、壁の意匠など既存の建材をできる限り生かしています。

「解体前の家で古い物を整理していた時に、色々な物の下に敷いてあった新聞が非常に古くて、歴史を感じました」。障子戸やガラスなどを改めてじっくり見て、再利用して使いたい欲求が生まれたそう。「これまで親が大切に守って来た家を壊す事の勿体なさ、抵抗を感じました」。古いながらも魅力のある良い建材を沢山使用していたため、壊す事の無意味さを感じ、壊すより活かす方向へ進んだのです。

キッチンは機能性を重視しリフォーム
収納棚は空間になじむカラーや
質感にこだわっています

キッチンは元あった場所から、全体を見渡せるように位置を移動し新たに設置することに。

キッチンの扉は、艶を出して独立して見えるように工夫しました。正面に見える収納のルーバー扉のグリーンは、既存の天井や柱のベンガラ色と合う色をセレクト。

キッチンはWOODONE「スイージー」(NZ20)の扉を塗装しました。取っ手はTOWARDSの「DIAMUS Handle」。スタイリッシュなレンジフードはイタリアンデザイン。床はサンゲツのクッションフロア(CM-11279)で掃除しやすく。奥に見える部屋は寝室です。

1階の寝室に取り入れた、アクセントカラーの壁紙(TOKIWA:TWP1266)もお気に入り。

玄関やサニタリーなども
既存と新設のバランスを工夫しました

玄関から入ってすぐの場所に、洗面台を造作。

タイルや洗面ボウルもこだわって選んだもの。

玄関は木目が表情豊かな既存の壁を生かしました。雑貨やグリーンのディスプレイも際立ちます。

サニタリーは明るくさわやかな白を基調としてフルリフォーム。左・洗面台の左手の扉は浴室へつながります。右・洗濯機置き場兼脱衣スペースも広々。

天井には物干しにできるバーを取り付けました。サンルームドアの窓には、昭和ガラスを活用。

現代の住居ではあまり見かけることのない、繊細な作りの建具やデザインガラスを再利用して、そこかしこに生かしています。「昭和ガラスはデザイン毎に名前がついているのが愛おしくて」とMさん。

2階の床を一部解体して吹き抜けに
パーケットフロアや
アンティーク照明もこだわりです

吹き抜けの周りに設けた木製の手すりを中心にした2階フロア。「階段を上がって見渡せる景色の見え方にこだわりました」(Mさん)。アンティークの照明やラグも素敵です。

リノベ前の2階の様子。この床の一部を大胆に解体し、吹き抜けを設けました。

床は輸入もののパーケットフロアを敷いています。

「1階2階で床材を違うものにして趣を変えたかったのですが、吹き抜けから見下ろした時にはまとまって見えるよう、色や柄を考慮しました」とMさん。

吹き抜けの中央に、渡り廊下を設けました。木の素朴な風合いを生かした手すりには、テーパー加工をほどこしています。

渡り廊下の反対側に見える部屋は、寝室兼ワークスペース。

室内の照明はどれもMさんがこだわって選んだお気に入りです。「天井を少し高くして、照明のモチーフがきれいに見えるバランスを心掛けました」。左・壁は既存を活用し、天井はペイント仕上げに。塗料はFallow&Ball( No.292/TRERON)。右・照明を吊り下げる位置や高さを、試行錯誤して決めました。

廊下の突き当たりの部屋も、既存のまわり縁や柱を生かしながら洋室にリフォーム。既存のものを移設してペイントしたモールディングの腰壁もおしゃれです。

2階には寝室兼ワークスペースも
デスクや棚も造作しました

ワークスペースのある部屋の床は、柄や足触りにこだわったサンゲツのカーペット(EZR-103)に。

左・壁の板張りはTOOLBOX mpの「クラシックリブパネルエッジ」を採用。右・寝室とワークスペースの仕切りになる棚を造作。

解体の際、「今まで住んでいた家の構造が見えて新鮮で素敵でした」とMさん。 工事中に、他にもこんな心に残る発見をしたといいます。「鴨居の裏からメンコが沢山出てきたんです。恐らく、亡くなった父親が小さい頃に書いたと思われる名前がありました」。長きに渡りMさんが家族が暮らし受け継いできたものや思い出を、この家が包み込んできたひとつの証です。「構造体など、今は使われていない建材もできる限り生かすことができました。古い家の良さを残してリフォームすると、絶対に誰にも真似が出来ない仕上がりになるんだなって。新築では出来ない事が出来たのもよかったことです」

Mさんは大工さんと何度も現場での打ち合わせを重ね、仕上げを決めていったそう。文化的にも価値がある既存の部分を現在の感覚で生かしつつ、水まわりなど思い切って新設し、新旧のバランスも納得のいく形に。アンティークもおしゃれなインテリアも似合うこの家で、Mさん家族の新しい時代が動き出しました。

株式会社ヤマダタッケン

石川県金沢市久安1丁目411番地
TEL:076-245-7777
公式サイト: https://www.yam21.com/
Instagram: @yamadatakken
Facebook: @yam21com

 

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