軽井沢編vol.2 実用的なアートを日常にもたらす雑貨店「pace around(ペースアラウンド)」

地元のおしゃれさんが 案内する 小さな旅
2019.06.08

「Now and Then」主宰・福岡みほさん

以前、四国編を執筆してくださった福岡みほさん。自ら率いるデザインオフィス「Now and Then」の主宰として再登場! 拠点はこれまでの愛媛から、東京・表参道、長野県・軽井沢、そして瀬戸内へ。主な仕事は『住』に関わる全てのデザイン。住宅・山荘建築、ショップ、インテリア、プロダクト、器や部屋着などなど、多岐にわたります。今回は活動場所である軽井沢の素敵なお店を4回にわたってご紹介いただきますよ~。お楽しみに!

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photo&text:福岡みほ

浅間山の麓、標高1000メートルの森のなかに一軒家の雑貨店「pace around(ペースアラウンド)」はあります。小道の奥に佇む店は、季節ごとの清しい空気に包まれ、青い扉を開ければ、邸宅に招かれたような居心地の良い空間が広がります。

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もともと印刷工場だったというワンフロアの広い店内には、雑貨や家具、器やカトラリー、オーガニック系のワインや食材などなど、オーナーの山岸正明さん夫妻が選び抜いたものが並びます。最近では洋服の取り扱いもはじめました。

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入り口の「土間ギャラリー」では、毎月入れ替えで作家の展示などを行い、この日は最近欧州で買いつけてきたばかりのヴィンテージものが並んでいました。ホーロー製品、食器、カゴ、なかにはピカピカに磨き上げられた200年前の真鍮製バケツも。
「古くても、今の暮らしになじむものを選んでいます」と山岸さん。毎年、自ら買いつけに行くので、価格は安めに抑えられます。

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「入り口の雰囲気がガラッと変わるので、常連の方にもお楽しみいただけますし、作家の方にお願いする場合は展示から委ねるので、私自身も楽しみです」。店で取り扱うのは北欧やモダンテイストのアイテムが中心ですが、土間ギャラリーをはじめたことで、日本のものにも目が向くようになったと山岸さんは言います。

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そのひとつが鳥居明生さんの器です。信楽粘土を固めて焼成した塊は金属のような質感で、手にすればズシリと持ち重りがします。まるでオブジェのようですが、和菓子や料理の盛り映えがするとあって料理人の愛用者が多いといいます。

「機能性とデザイン性を兼ね備えているものに惹かれる」と山岸さん。そして「土や石、木なら無垢材、布ならリネンなど、良い素材を生かした作り手のものに惹かれます。無垢のものは、ともすれば野暮ったくなるので、しっかりデザインされていないと」と言います。

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上田市出身の山岸さんは、ひたすら野球に打ち込んだ少年時代を経て、大学在学中にアートの洗礼を受け、卒業後はモダンファニチャーのトップブランドに勤めます。帰郷して北欧ヴィンテージ家具を扱う企業で研鑽を積み、2013年に独立しました。

「軽井沢が面白いのは、定住者と観光客と別荘族が混在していること。特に観光や避暑でやってくる方はものを選ぶ目がフランクで、制約がありません。売る側として、ブレずに素敵なものをご紹介していきたいです」

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店内奥にはカフェスペースが設けられ、その壁には印刷工場の床に敷かれていた布がかかります。汚れ防止という実用から解き放たれ、まるでファインアートに昇華したその布は、暮らしに気軽にアートを取り入れる提案をしたいと語る山岸さんの言葉を象徴するかのようでした。

 

→そのほかの【軽井沢編】はこちらから

pace around(ペースアラウンド)

MAP:
長野県北佐久郡御代田町塩野400-158
TEL:0267-32-7007
OPEN:10:00〜18:00
水曜定休※臨時休業は下記HPのnewsでお知らせします
http://pacearound.com/

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